教育機関

東京大学大学院工学系研究科


設計・生産支援システムを研究-アイディアの試行錯誤で研究前進

私の研究テーマは、知的情報マネジメントを実現するための情報モデリングです。
設計図など構造化された情報ではなく、ノウハウやプロセスといった非構造化情報をいかに蓄積・共有・活用していくかに重きを置いています。
実際の研究活動では、その考えを具現化した設計・生産支援システムの構築にも取り組んでいます。
例えば、人工衛星の設計・開発向けのトップダウン指向設計支援システムがあります。他に船舶や自動車、家電などの生産や開発のプロジェクト支援などもあります。
学内での研究に加えて、民間企業などとの共同研究、いわゆる産学連携もあります。いずれも大切なのは小さなシステムから実際に開発することです。アイディアを実際にシステム化し検証して試行錯誤を繰り返す-その積み重ねこそが思考の深化につながり、研究を前進させ、大きなシステムに育て上げることができるのです。

VisualWorks®を採用-より深い思考による高度なシステムを実現

こうした理由から、開発環境にVisualWorksを採用しています。特にSmalltalkは、他のオブジェクト指向プログラミング言語に比べて、頭の中に浮かんだモデルを簡単にプログラムで表現でき、すぐにプログラムを実行してモデルを評価できるので、アイディアを素早く試行できます。
さらに、VisualWorksでは、データベースとの連携や分散環境の構築などは開発環境側で行ってくれるため、研究活動において思考のエネルギーをプログラミングばかりに奪われることなく本来のやりたいことの実現に専念できます。
プログラミングについても、強力なデバッガでデバッグしながら開発・検証できる点などが、アイディアの素早い試行を助けてくれます。
このようにVisualWorksは、他の言語や開発環境と比べ、同じ時間で数倍近く試行錯誤が繰り返せるシステムを作ることができるため、より深い思考による高度なシステムの実現が可能となります。
大学では、毎年学生が入れ替わる中で研究を継続していかなければなりません。VisualWorksは実行途中のインスタンスを仮想イメージとして保存でき、リファクタリングが容易なので、研究の継続性にも貢献しています。

 

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